詰め物から嫌なニオイが…原因は?放置するとどうなる?

詰め物から嫌なニオイ

「歯の詰め物からなんだか臭いがする…」
こんな違和感を抱えたまま、なんとなくやり過ごしていませんか?
実はそのニオイ、虫歯の再発や詰め物の不具合のサインかもしれません。
本記事では、詰め物からニオイがする主な原因や、そのまま放置するリスク、対処法までを歯科医の視点から詳しく解説します。

【この記事の執筆者】
五反田歯科
院長

五反田歯科 院長の田島です。
当院は2020年8月にリニューアルオープンし、品川区五反田・TOCビル近くにある地域密着型の歯科医院として診療を行っています。「ちょっと聞いてみたい」「少し気になる」そんな時にも気軽に立ち寄っていただける、通いやすい歯医者さんであることを大切にしています。患者さま一人ひとりの不安や疑問に寄り添い、丁寧でわかりやすい説明と、安心できる診療を心がけています。お口のお悩みがありましたら、どうぞ遠慮なくご相談ください。

銀歯

銀歯がもたらすリスクとは?目立たない劣化のサインと後悔しない対処法

歯の詰め物の種類と特徴比較|銀歯・レジン・セラミック・ジルコニア・ジルコニアセラミック・ハイブリッドセラミックの違い

歯の詰め物(インレーやクラウン)は、使われる素材によって「見た目」「耐久性」「価格」「健康リスク」が大きく異なります。以下に代表的な6種類を比較します。

素材審美性耐久性保険適用特徴
銀歯(メタル)× 金属色で目立つ◎ 非常に高い保険適用で安価。強度があり奥歯向き。金属アレルギーの懸念あり。
レジン(プラスチック)△ 歯に近いが変色しやすい△ 低め安価で即日治療可能。経年劣化・変色あり。小さな虫歯に。
セラミック◎ 天然歯に近い白さ○ 硬いが割れる可能性も×見た目が自然で変色しない。前歯などに最適。自費治療。
ジルコニア○ やや白さに劣るが自然◎ 非常に高い×高い強度を持ち、奥歯に最適。割れにくく金属アレルギーの心配なし。
ジルコニアセラミック◎ 高級感のある白さ◎ 高い×ジルコニアの強度とセラミックの美しさを両立。審美性と機能性を兼備。
ハイブリッドセラミック○ 白いがセラミックに劣る○ 普通×セラミックとレジンの中間的素材。比較的安価で自然な仕上がり。

各素材の選び方:どれを選べばいい?

  • 見た目重視(前歯など):セラミック or ジルコニアセラミック
  • 噛む力が強い奥歯:ジルコニア or 銀歯
  • 保険内で安く済ませたい:銀歯 or レジン
  • 審美性と強度のバランス:ジルコニアセラミック
  • 費用を抑えつつ白くしたい:ハイブリッドセラミック

専門的なカウンセリングが重要

詰め物の素材は、単に「見た目」や「価格」だけでなく、噛み合わせ・虫歯の深さ・他の歯との相性・患者さんの生活スタイルなどを総合的に見て選ぶべきです。歯科医師と相談のうえ、長期的に安心できる選択をしましょう。

詰め物からニオイがする主な5つの原因

1. 詰め物の隙間から虫歯が再発している

最も多い原因が「二次カリエス(虫歯の再発)」。
詰め物と歯の隙間にプラーク(細菌のかたまり)が入り込むと、再び虫歯が進行し、腐敗臭のようなニオイが出ることがあります。

2. 詰め物の劣化・変形

時間が経つと、銀歯は腐食、レジンは変色やすり減り、セラミックもわずかに隙間が生じることがあります。
唾液や食べカスが詰まり、雑菌が繁殖することで悪臭を放つことがあります。

3. 詰め物の中で神経が死んでいる

神経を残して詰め物をしたケースで、内部で神経が壊死すると腐敗臭を感じることも。
痛みがないからといって放置すると、根の先に膿がたまり、より深刻な炎症へと発展します。

4. 歯周病による口臭

詰め物とは別に、**歯ぐきの炎症(歯周病)**が進行している可能性も。
歯ぐきから膿が出ていたり、歯の根元が露出していたりすると、口臭が強くなることがあります。

5. 口腔ケア不足

「歯みがきはしてるつもりだけど、詰め物の周りがしっかり磨けていない」ということも。
特に詰め物の縁や、奥歯の溝には食べカスが残りやすく、ニオイの原因になります。

古い詰め物の劣化や欠け

臭いを放置するとどうなる?リスクは意外と深刻

「ちょっと気になる程度だから…」とそのままにしていると、以下のようなリスクが生じます。

  • 再発した虫歯が神経に到達 → 根管治療(歯の神経治療)が必要
  • 詰め物の下で虫歯が進行 → 抜歯の可能性も
  • 口臭による対人関係のストレス
  • 他の歯にも悪影響(プラークの温床)

ニオイ=異常のサインです。早めに歯科医院での診断を受けることが重要です。

歯科医院での診断と治療方法

詰め物から嫌な臭いがする場合、自己判断せず早めに歯科医院を受診することが重要です。
ここでは、一般的な診断から治療までの流れを具体的に解説します。

1. 問診と視診:まずは症状の聞き取りと目視チェック

歯科医院ではまず、臭いの発生時期・頻度・痛みの有無などについて問診が行われます。
その上で、**目視によるチェック(視診)**を行い、以下のような兆候を確認します。

  • 詰め物の変色や浮き
  • 歯と詰め物の境目に黒ずみ(虫歯の再発)
  • 歯茎の腫れや出血(歯周病)
  • 噛み合わせの不具合
  • 古い詰め物の劣化や欠け

※金属の場合、肉眼では確認しづらい隙間もあるため、次の工程でさらに精査します。

2. レントゲン撮影で内部の状態を確認

視診だけでは判断できないケースでは、レントゲン撮影(X線検査)が行われます。
詰め物の下に虫歯が再発しているかどうか、神経に炎症があるか
など、内部の状態を詳細に確認できます。

特に銀歯や古いレジンは、経年劣化によって密着性が低下しており、**「見えない虫歯(2次カリエス)」**が進行していることもあります。

3. 治療方針の決定:原因に応じた処置を選択

診断結果をもとに、以下のような治療が提案されます。

症状・原因主な治療方法
詰め物の劣化・隙間古い詰め物の除去→再形成・再装着(銀歯→セラミックに変更するケースも)
詰め物下の虫歯再発虫歯の部分を削って再治療(必要に応じて神経治療)
神経の壊死や炎症根管治療(根っこの掃除・殺菌)→土台を作り直して新しい被せ物を装着
歯周病による臭い歯石除去・ポケット洗浄・歯周基本治療
噛み合わせの不具合詰め物の調整や高さの修正(歯ぎしり・食いしばりの影響も考慮)

また、再発防止のための材質選びやメンテナンス方法も提案されます。
保険診療内での処置に加え、**自費治療(セラミックやジルコニアなど)**の選択肢も提示されることがあります。

4. 治療後の定期検診とセルフケア指導

再発を防ぐには、**定期的なメンテナンス(3〜6ヶ月ごとの定期検診)**が重要です。
また、以下のようなセルフケアの指導も受けることができます。

  • 正しいブラッシング方法
  • 歯間ブラシ・フロスの使い方
  • マウスウォッシュの選び方
  • 食生活や喫煙習慣の見直し

診察と治療を通して、「詰め物が臭う=どこかに異常があるサイン」という意識を持つことが大切です。

治療後のセルフケア

詰め物の素材による違いは?

「レジンはニオイやすい?」「銀歯は古くなるとダメ?」といった疑問にお答えします。

  • 銀歯(メタル):耐久性は高いが、長期使用で金属が溶け出したり腐食することがある
  • レジン:水分を吸収しやすく、変色や臭いの原因になりやすい
  • セラミック:密着性・清掃性が高く、臭いのリスクが比較的低い

保険の制約や費用もあるため、ご自身のライフスタイルに合った素材選びが重要です。

よくある質問(Q&A)

Q1. 歯の詰め物から嫌な臭いがするのはなぜ?
A. 詰め物と歯の間に隙間ができて虫歯が再発している、または詰め物の劣化で汚れがたまり雑菌が繁殖していることが原因と考えられます。神経が死んでしまっている場合や、歯周病の可能性もあります。

Q2. 臭いがしていても痛みがないのですが大丈夫でしょうか?
A. 痛みがなくても、虫歯が進行していたり神経が壊死している可能性があります。ニオイは異常のサインなので、早めに歯科医院での診察をおすすめします。

Q3. 自分で臭いを防ぐ方法はありますか?
A. 丁寧な歯みがき、デンタルフロスやマウスウォッシュの使用が効果的です。ただし、臭いの根本的な原因を取り除くには歯科治療が必要です。

Q4. 銀歯とセラミック、臭いやすいのはどちらですか?
A. 銀歯は長年の使用で腐食しやすく、臭いの原因になることがあります。一方セラミックは密着性が高く臭いにくいですが、割れる可能性もあるため、使用環境によって適材適所です。

Q5. 詰め物は何年くらいで交換が必要ですか?
A. 材質や使用状況によりますが、銀歯は5〜7年、レジンは3〜5年、セラミックは7〜10年程度が目安です。定期的な歯科受診で状態をチェックしましょう。

Q6. 市販のマウスウォッシュだけでニオイは治まりますか?
A. 一時的に臭いを抑えることはできますが、虫歯や詰め物の不具合が原因であれば解決にはなりません。根本的な治療には歯科での診断と処置が必要です。

Q7. 見た目は問題なさそうですが、臭いだけする場合もありますか?
A. はい、外からはわからない詰め物の下の虫歯や神経のトラブルが進行していることがあります。見た目が正常でも臭いを感じたら早めの受診をおすすめします。

まとめ|詰め物のニオイを感じたら早めに受診を

詰め物からのニオイは、多くの場合「何らかの異常」が生じているサインです。
そのまま放置せず、できるだけ早く歯科医院で診断を受けることが大切です。

  • ニオイの原因の多くは、虫歯の再発や詰め物の劣化
  • 口臭や痛みがなくても、問題が進行している場合も
  • 素材によって劣化のスピードや臭いやすさは異なる

「歯の詰め物から臭うかも」と感じたら、放置せず専門医に相談しましょう。
定期的なチェックとメンテナンスで、健康な口腔環境を保つことができます。

五反田歯科ってどんな歯医者?

五反田在住の主婦
ママ友

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でしたら、ここ!五反田歯科がおすすめですよ。

五反田歯科のプロフィール

名 称五反田歯科
所在地141-0031 東京都品川区西五反田 7-24-1-1F
電話番号03-5435-5648
設 立2019年9月1日
診療内容一般歯科・予防・審美・矯正・インプラント・ホワイトニング
スタッフ7名
駐車場1台
お支払い方法現金
※保険適用外の治療のみ以下のお支払い方法が利用可能です。 

院長はこんな人!

五反田歯科 院長田島 功貴(Koki Tajima)

臨床研修指導医

インビザライン認定医

  • 2006年 日本大学歯学部卒業
  • 2007年 日本大学歯学部附属歯科病院勤務
  • 2008年 医療法人社団五反田歯科勤務
  • 2019年 五反田歯科開業
院長

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